Com-Com : カードゲームで遊びながら学ぶ感染症とその対策

感染症と感染対策をテーマに、全年齢の方々が遊べるカードゲームを制作しました。

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制作意図

新型コロナウイルスの世界的な流行により生活は激変しました。ほんの数ヶ月の間に、ソーシャルディスタンスを取り、マスクを着用し、仕事や授業はWEB上で、などの新しい生活スタイルが、もうすでに日常となりつつあります。近代にかけて感染症の対策や治療は発展し、現代では癌や脳卒中、心臓病などの非感染性疾患 (NCDs: Non-communicable diseases)に注目が集まっていました。この度のコロナ禍は脅威的なものですが、社会全体が新興・再興感染症に対する態度や考えを改める契機でもあります。例として、近年増加傾向にある薬剤耐性菌(AMR: Antimicrobial resistance)について、2050年など近い将来、NCDs以上に死者を出す原因となる可能性があり、WHOや各国が対策に動き始めていました。しかし、AMRの問題性が一般に広く浸透し、それに対して個々人がしっかりと対策を講じていたとは言える状態ではないと思われます。
ウイルスや細菌などの微生物はどんなものか、彼らが引き起こす感染症とはどんなものか、どういった感染対策をすれば良いか。高校の生物の授業で習うような基礎的な微生物の知識から日常で取り組むべき感染対策まで、皆が知識を正しく身に付けられたら、COVID-19に限らず、社会が混乱するような感染拡大を防ぐこともできると考えられます。そして、必要以上に恐れずに、ストレスを溜めずに、日常を過ごす助けとなるはずです。
YCU-CDCとして微力ながら、感染症と感染対策を知る、感染症を引き起こす微生物について学ぶきっかけとなるように、皆が遊べるカードゲームを制作しました。それを誰でも印刷して遊べるように、CC BY-NA-NDというライセンスのもと公開します。このライセンスが意味するのは、主に、「クレジット表示をし、非営利で、改変がされていなければ、自由に使用、シェアしていただいて構いません」ということです。もちろん無料です。

カードの作り方

下記のリンクよりPDFファイルをダウンロードいただき、それを印刷し、カードを切り出してください。用途に合わせて複数のPDFファイルを用意しているので、ご確認の上ダウンロードください。

印刷する際には、両面印刷、表と裏の天地合わせの設定をしてください。1枚目と2枚目のみを印刷するようにページ範囲を設定し、一度試してから、全てのページを印刷することをお勧めします。また、可能であれば、コピー用紙などではなく、厚めの紙で印刷するとより遊びやすいです。

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中高生以上の方向けのグループワーク利用を想定したA3サイズPDFファイルについて

こちらは、中学校、高校、大学の授業中や、職場でのワークショップなどで使用する想定をして制作しています。5人程度のグループに1部配布すると、カードを切り出す時に、横にある説明書きを読みながら学べるようになっています。また、カードゲームのローカルルールという形で、ディスカッションを促したりなどグループワークの要素を追加しています。

グループワークに関連して、英語の授業中などに、英語しか話してはいけない特別ルールで、英語版をプレイするのも楽しく学びに繋がるのではないかと思います。

*微生物や感染対策に関する説明書きは、2020年6月現在、科学的に理解され、公的機関によって発表されている内容に基づいて書かれています。豆知識のように情報提供する意図であり、感染症の全てを学習する体系的な教材とはなり得ません。このカードゲームを作って遊ぶ体験が、感染症についてより深く学ぶきっかけとなれば幸いです。

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コンタクト

このカードゲームのシェアや使用にあたって、断りのご連絡は一切必要ございません。ですが、授業で使ってみた様子や遊んでみた感想などのご連絡をいただける場合には、このWEBSITEの問い合わせフォームを通して、またはycu_cdc[at]yokohama-cu.ac.jpまでメールにてお待ちしております。


このカードゲームは国立研究開発法人日本医療研究開発機構令和2年度感染症研究開発ELSIプログラム「『新しい生活様式』の具現化に向けたコミュニケーション・デザイン調査研究」の成果の一部です。